インターネット閲覧を安全に保つ Microsoft Edgeトラッカー防止 必須設定手順
なぜブラウザーのセキュリティ設定が必要なのか
インターネットを利用してウェブサイトを閲覧することは、現代ビジネスにおいて不可欠な活動です。しかし、インターネット上には様々なリスクが潜んでいます。その一つに、「追跡(トラッキング)」と呼ばれる行為があります。これは、ユーザーがどのウェブサイトを訪れたか、どのような商品に関心を持ったかといった行動を、ウェブサイトや広告事業者などが収集し、記録する仕組みです。この追跡データは、パーソナライズされた広告表示などに利用されますが、意図しない個人情報の収集や、プライバシー侵害のリスクにつながる可能性も否定できません。
また、悪意のあるウェブサイトは、ユーザーを騙して個人情報を抜き取ったり、PCに不正なプログラムをダウンロードさせたりしようと試みます。これらのリスクから自身のPCや情報を守るためには、利用するブラウザー自体に備わっているセキュリティ機能を適切に設定することが非常に重要です。
Windows標準搭載のMicrosoft Edgeには、インターネット閲覧中の様々な脅威からユーザーを保護するための機能がいくつか備わっています。その中でも特に、インターネット上の追跡を防ぐ「追跡防止」機能は、安全なブラウジング環境を維持するための必須の設定と言えるでしょう。この記事では、このMicrosoft Edgeの追跡防止機能を設定する簡単な手順を解説します。
Microsoft Edge 追跡防止機能の設定手順
追跡防止機能を有効にし、適切なレベルに設定することで、インターネット上の不要な追跡から自身を保護することができます。以下の手順に従って設定を行ってください。
-
Microsoft Edgeを開く タスクバーやスタートメニューからMicrosoft Edgeを起動します。
-
設定画面を開く Microsoft Edgeウィンドウの右上にある「…」(設定など)アイコンをクリックします。表示されるメニューの中から「設定」をクリックしてください。
(画像はイメージです。実際の画面表示とは異なる場合があります。)
-
「プライバシー、検索、サービス」を選択 設定メニューが表示されたら、左側のナビゲーションメニューから「プライバシー、検索、サービス」をクリックします。
(画像はイメージです。実際の画面表示とは異なる場合があります。)
-
「追跡防止」セクションを見つける 画面を下にスクロールすると、「追跡防止」という項目が見つかります。
(画像はイメージです。実際の画面表示とは異なる場合があります。)
-
追跡防止を「オン」にする 「追跡防止」のトグルスイッチが「オフ」になっている場合は、クリックして「オン」に切り替えます。
(画像はイメージです。実際の画面表示とは異なる場合があります。)
-
追跡防止レベルを選択する 追跡防止がオンになっていることを確認し、その下にある3つのレベルの中から推奨されるレベルを選択します。既定では「バランス」が選択されています。
- 基本: ほとんどの悪意のあるトラッカーをブロックします。
- バランス: アクセスしたウェブサイトのトラッカーを除き、追跡機能を持つトラッカーをブロックします。既定の設定であり、多くのウェブサイトで問題なく動作します。
- 厳重: すべてのトラッカーをブロックします。ウェブサイトによってはコンテンツが表示されなかったり、正常に動作しなくなったりする可能性があります。
一般的な利用においては、「バランス」を選択することを推奨します。より厳重なプライバシー保護を求める場合は「厳重」を選択することも可能ですが、その場合は一部サイトの表示に影響が出る可能性があることをご承知おきください。
(画像はイメージです。実際の画面表示とは異なる場合があります。)
これで、Microsoft Edgeの追跡防止機能の設定は完了です。設定変更後、特に再起動などの必要はありません。
追跡防止設定の意味と効果
ここで設定した「追跡防止」機能は、ユーザーがインターネット上で閲覧した履歴や行動データを収集する目的で使用される可能性のあるスクリプトやCookieなどのトラッカーを、Microsoft Edgeが自動的にブロックする機能です。
インターネット上の多くのウェブサイトは、広告表示やアクセス解析のためにトラッカーを使用しています。追跡防止機能を有効にすることで、これらのトラッカーによるユーザー行動の追跡を制限し、自身のプライバシーをより強固に保護することが可能になります。また、不要な通信が減ることで、ウェブサイトの表示速度が向上する場合もあります。
選択したレベルによってブロックするトラッカーの種類や厳格さが異なります。「バランス」レベルは、ウェブサイトの機能性を維持しつつ、悪意のある追跡は効果的にブロックするように設計されています。一方、「厳重」レベルは、ウェブサイトの表示に影響を与える可能性がある反面、より包括的なプライバシー保護を提供します。ビジネス用途で多くのウェブサイトを閲覧する場合、まずは「バランス」から始めるのが現実的です。
まとめ
この記事で解説したMicrosoft Edgeの追跡防止設定を行うことで、インターネット閲覧時に発生しうる個人情報追跡のリスクを効果的に低減することができます。これはWindowsセキュリティ対策の一部として、非常に手軽に実践できる重要なステップです。
設定はMicrosoft Edgeの「設定」から「プライバシー、検索、サービス」へと進み、「追跡防止」をオンにして、推奨レベルを選択するだけです。この簡単な設定により、より安全でプライバシーに配慮したインターネット環境を構築することができます。
Microsoft Edgeには、他にもフィッシング詐欺や悪意のあるダウンロードから保護するSmartScreen機能など、様々なセキュリティ機能が搭載されています。これらの機能を適切に設定・活用することも、PCのセキュリティをさらに高める上で重要です。引き続き、他のセキュリティ設定についても確認していくことを推奨いたします。