情報漏洩リスクを軽減 Windows 共有エクスペリエンス無効化の必須設定手順
共有エクスペリエンスとは? なぜ無効化が必要なのでしょうか
Windowsには「共有エクスペリエンス」という機能があります。これは、近くにある他のWindowsデバイス(同じネットワークに接続されているPCやスマートフォンなど)と情報を共有したり、別のデバイスで作業を再開したりするための機能です。たとえば、あるPCで閲覧していたウェブサイトの情報を別のPCに送って続きを見たり、複数のデバイス間でクリップボードの内容を共有したりすることが可能です。
この機能は複数のデバイスを連携させて使う場合には便利ですが、意図せず近くのデバイスに情報が共有されてしまうリスクも伴います。特にビジネス環境や共有ネットワーク環境では、機密情報や個人情報が近くにある第三者のデバイスに漏洩する可能性が考えられます。
ご自身のデバイスと他のデバイスとの間で、明示的に許可しない限り情報を共有したくない、あるいは共有エクスペリエンス機能を全く使わないという場合は、セキュリティとプライバシー保護のためにこの機能を無効にすることが推奨されます。この設定は、Windowsの標準機能で簡単に行うことができ、PCの基本的な操作に影響はありません。
ここでは、情報漏洩リスクを軽減するために、共有エクスペリエンス機能を無効化する必須の手順を解説します。
Windows 共有エクスペリエンスを無効にする手順
共有エクスペリエンス機能を無効にする手順は非常に簡単です。以下のステップに従って設定を行ってください。
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Windowsの設定を開きます 画面左下のスタートボタンを右クリックし、表示されたメニューの中から「設定」をクリックしてください。キーボードの
Windowsキー + I
を押すことでも設定画面を開くことができます。 -
「システム」を選択します 設定画面が表示されたら、左側のメニューにある「システム」をクリックしてください。
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「共有エクスペリエンス」の項目を選択します システム設定画面が表示されたら、左側のメニューを下にスクロールし、「共有エクスペリエンス」という項目を探してクリックしてください。
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「デバイス間の共有」をオフにします 「共有エクスペリエンス」の設定画面が表示されます。「デバイス間の共有」という項目の下にスイッチがありますので、これをクリックして「オフ」の状態にしてください。
(※ここに共有エクスペリエンス設定画面のスクリーンショット画像を挿入予定。スイッチが「オフ」になっている状態を示す。)このスイッチをオフにすることで、あなたのPCと他のデバイスとの間での情報共有機能が無効になります。
設定はこれで完了です。設定画面を閉じても問題ありません。
設定の意味と補足事項
今回無効化した「共有エクスペリエンス」の「デバイス間の共有」機能は、主に以下の目的で利用されます。
- 作業の引き継ぎ: あるPCで始めた作業(例えば、ウェブサイトの閲覧)を、近くにある別のPCやスマートフォンで引き継いで続ける機能です。
- クリップボード履歴の共有: コピー&ペーストで使われるクリップボードの内容を、複数のデバイス間で共有する機能です。
これらの機能は、同じユーザーが複数のデバイスを利用する場合には便利ですが、共有範囲の設定ミスや意図しないデバイスとの接続により、機密性の高い情報が漏洩するリスクにつながる可能性も否定できません。
共有エクスペリエンスを無効にしても、ローカルでのファイルのコピー&ペーストや、USBメモリなど物理的なメディアを使ったファイル共有、OneDriveなどのクラウドサービスを通じたファイル共有には影響しません。あくまで、Windowsの標準機能として提供される「デバイス間の共有」機能が無効になるだけです。
ビジネスで利用するPCにおいて、この機能を使う必要がない場合は、セキュリティ対策の一環として無効化しておくことを検討してください。
まとめ
この記事で解説した手順を実行することで、Windowsの共有エクスペリエンス機能が無効になり、デバイス間での意図しない情報共有による情報漏洩リスクを軽減できます。
Windowsには、こうした標準機能の中にもセキュリティやプライバシーに関わる重要な設定が多数存在します。ご自身のPCを安全に利用するためには、これらの設定を適切に見直すことが非常に重要です。今回行った設定に加えて、他の必須セキュリティ設定についても確認し、必要に応じて設定変更を行うことをお勧めいたします。安全なPC利用のために、一つずつ設定を進めていきましょう。