かんたんWindowsセキュリティ設定

不明なWi-Fiへの接続を防ぐ Windows 自動接続無効化の必須手順

Tags: Windows, セキュリティ, Wi-Fi, ネットワーク設定, 自動接続

なぜネットワークの自動接続設定を確認・変更する必要があるのか

インターネットを利用する際、Windowsは一度接続したことのあるWi-Fiネットワークの情報を記憶し、次回以降はそのネットワーク圏内に入ると自動的に接続しようとします。これは便利な機能ですが、セキュリティ上のリスクも伴います。

特に、公共の場に存在するWi-Fiネットワーク(例:カフェ、ホテル、空港など)や、自宅やオフィス以外のネットワークに接続したことがある場合、そのネットワークが安全でない可能性があります。中には、悪意のある第三者が設置した偽のアクセスポイントも存在し、それに自動接続してしまうと、個人情報の盗難やPCへの不正アクセス、マルウェア感染などの危険にさらされる可能性があります。

このリスクを回避するために、Windowsの標準機能を使って、意図しないネットワークに自動接続しないように設定を変更することが「必須」のセキュリティ対策となります。この設定を行うことで、PCをより安全に保つことができます。

Windowsのネットワーク自動接続を無効にする手順

ここでは、Windows 10またはWindows 11を例に、特定のWi-Fiネットワークへの自動接続を無効にする手順を解説します。

ステップ1: 設定アプリを開く

画面左下にあるスタートボタンをクリックし、「設定」を開きます。

ステップ2: 「ネットワークとインターネット」を選択する

設定メニューの中から、「ネットワークとインターネット」の項目をクリックします。

ステップ3: 「Wi-Fi」を選択する

左側のメニュー、または表示されている項目の中から「Wi-Fi」をクリックします。

ステップ4: 「既知のネットワークの管理」を選択する

Wi-Fi設定画面が表示されたら、「既知のネットワークの管理」という項目を探してクリックします。この項目には、これまでPCが接続したことのあるWi-Fiネットワークの一覧が表示されます。

ステップ5: 自動接続を無効にしたいネットワークを選択する

一覧の中から、自動接続を無効にしたいネットワーク(例:一度だけ利用した公共Wi-Fiなど)を見つけ、そのネットワーク名をクリックします。

ステップ6: 自動接続の設定を変更する

ネットワーク名をクリックすると、そのネットワークに関する詳細設定が表示されます。ここに「自動的に接続する」という項目があり、通常はチェックが入っています。このチェックボックスをクリックして、チェックを外します。

チェックが外れたら、設定は完了です。この画面を閉じて問題ありません。

もし複数のネットワークに対して自動接続を無効にしたい場合は、ステップ5とステップ6を繰り返してください。

設定の意味と補足

「自動的に接続する」のチェックボックスを外すことで、その特定のWi-Fiネットワークが検出されても、Windowsは自動的に接続を試みなくなります。代わりに、そのネットワークに接続したい場合は、タスクバーのネットワークアイコンをクリックして、手動でそのネットワークを選択する必要があります。

この設定は、信頼できない可能性のあるネットワークに意図せず接続してしまうリスクを効果的に減らします。特に、名前が似ている(なりすましの可能性がある)ネットワークや、セキュリティ対策が不明な公共Wi-Fiなどに対してこの設定を適用することが推奨されます。自宅やオフィスなど、十分に信頼できると確認できているネットワークについては、自動接続を有効にしておいても問題ありません。

まとめ

ここで解説した手順を実行することで、Windows PCが過去に接続したことのある特定のWi-Fiネットワークに、あなたの意図に反して自動的に接続してしまうリスクを回避できます。これは、特に外出先で様々なWi-Fiを利用する機会があるビジネスパーソンにとって、サイバー攻撃や情報漏洩から自身を守るための基本的な、しかし「必須」のセキュリティ対策となります。

設定は非常に簡単で、数分で完了できます。ご自身のPCに記憶されているネットワークの中に、もう利用しないものや、安全性が不確かなものがあれば、この機会に自動接続を無効にしておくことを強く推奨いたします。日々の少しの設定変更が、PCの安全性を大きく高めることにつながります。